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ホットスポット
ホットスポット・・・・・
最近急に話題になってきた言葉です。
福島原発から100kmとか200kmとか離れているのに
放射線量の値が異常に高いホットスポットと呼ばれる地域があります。
私は、そのホットスポットに住んでいます。



この事を書くのは、かなり迷った末に決めました。
福島原発の事は、みんながそれなりに興味を持って見守っていることですが
現実の自分の生活の中で感じるかは、人によって温度差がとてもあるからです。
ホットスポットとなると、さらに感じ方は色々となってくるでしょう。

そこに住んでいる私も、実際に福島の今避難している人たちのことを考えると
大袈裟すぎやしないかとか、過敏すぎやしないかとか、
ちょっと静かにしておいた方が良いのかなとか思ったりもします。

でも 私の心のどこかには常にこの放射線量のことがあるのです。
もちろん 人生の半分を超えた私には、大した影響は無いだろうといわれてはいるのですが、
私の子供や未来の子供達にどの位影響が有るんだろうと考えると恐ろしくなります。


ホットスポットは、雑誌のアエラでも2,3回に分けて特集まで組まれています。
そのホットスポットの中でも値が高かった所の写真が出ていましたが
そこでは、今でも原発が水素爆発を起こす前と同じように
子供達が遊び、お母さん達がベビーカーを引いて来ています。

人間が浴びても大丈夫とされている放射線量は
国際基準で年間1ミリシーベルト(1000マイクロシーベルト)
この地域の高い値の所は、地上0.5mで1時間あたり0.5マイクロシーベルトあった時も。
仮にこの線量を一日8時間365日浴びたとする最悪の状態を想定したら
1000マイクロシーベルトを越えてしまいます。
まあ 計算上なので、現実的ではないかもしれませんが。



私はと言えば、ほぼ毎日菜園に出かけます。
一日3時間ぐらいは菜園に居るでしょうか。
その間、ずっと放射能を浴びていることになります。
もちろん その程度なら年間の線量を超えることは無いのですが
こんな原発事故なんて事が無ければ、菜園だってせいぜい0,03マイクロシーベルト程度なのです。
それから考えると、常に10倍もの線量を浴びていて
私のDNAには本当に影響が無いんだろうか?と疑問に思います。
3月中は家の中に干していた洗濯物だって、もう最近は外に干しているので、
そこにも放射能がついているはずです。
さらにホットスポットでの放射能は、空気中だけの問題ではありません。



私の菜園は、迷いながらも結局例年通り、土を耕してやさいを作っています。
その野菜にも土にも放射能は降り積もっています。
そう その放射能が積もった土からも栄養をもらって私の野菜は日々生活しています。
そこでもう一つの問題、内部被爆です。
だれかがテレビで「ホットスポットにある家庭菜園はどうしたらいいですか?」と質問したら
どこかの先生が「表土を数㎝削ったらいい」と言っていました。
ちょっとバカにしている?とか思いましたよ。
あり得ないでしょう、そんな作業。
第一 その削った土、どこに持っていくんですか!

現在一番現実的に放射能を除去する方法は、水洗いです。
放射性物質は、ほとんどが水に溶ける性質らしいので
とにかく良く洗うことだそうです。
私は、今、なるべく野菜の皮は剥いて使っています。

毎年沢山出来すぎるナスとかインゲンとか、
お隣やご近所に食べていただいているのですが
いくら「大丈夫」と言われても
やはり今年は食べていただく気にはなれません。

放射能、呼吸をしているその空気中に漂っているもの、
当然菜園の野菜にも降り積もり、地面にも。

ニュースや特集で言われているものは、
単一の汚染経路ばかりですが
実際には、少量でも複合的に被爆しているのではないでしょうか。

ホットスポット_f0097970_1828203.jpg

それなら 自家製の野菜は食べなければ良いと思うのですが、
それはそれで 何だか悲しい気持ちになります。
今の畑の野菜を全て破棄して、スーパーで買った野菜を食べる。
今年はそれで良いかもしれないけど
来年 再来年はどうするんでしょう?
もう家庭菜園は止めてしまえって事なんでしょうか。
消費する側の小さい子を持ったママ、作る側の農家の方、
双方の気持ちを実感するこの頃。

「今ただちに影響がない範囲」という言葉。
あの事故以来、何百回聞いたことでしょう。
20年後か30年後、私はこの世にはいないかもしれませんが
今の子供達が大人になって、福島を始め限定された場所で
ガンが多発した時に、国はこの時の原発事故が原因と認め
責任をとってくれるのでしょうか。
でも 仮に責任を取ってくれたとしても
取り返しはつきません。


沢山の疑問と不安との中で暮らしているのが今の私です。
by shogame2 | 2011-07-05 18:31 | 2011春夏畑のお話 | Trackback
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