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父 さく
父 さく_f0097970_21493779.jpg両親から荷物が届いた。私がリクエストした物ばかり。
母からは、手作りのお味噌ともう出てきたフキノトウ。

そして父からは「切り干し大根」
父・作である。
父は、もう少し私がさっさと子供を産んでいればそろそろ曾孫がいてもおかしくない年だ。

ずっと東京暮らしをしていて、退職と共に両親の面倒をみるために母と共に実家に帰った。
根っからの会社人間だったから、あちらに行ってもやっぱり会社勤めをして、
10年ほど前やっとリタイアした。だから結局は両親の面倒は殆ど母が見ていたのだが・・・。





会社にいる間多少はやっていたようだが、リタイアするあたりでパソコンを購入した。
70の手習い。エクセル、ワード、インターネット、結構使いこなしている。
古くなったPCを買い換える事も考えているようだ。
もう一つ、家庭菜園も始めた。といってもこれがちょっとしたもので、もともと農家だったので土地だけはふんだんにあるから、畑まで軽トラで出かけ耕耘機なんかで耕すのだ。

実のところ 会社をリタイアした時には少々心配だった。
このブログを見ている可能性があるので、詳しくは書かないが、何十年も会社人間で、私の知る限り趣味といった趣味もなかった父が家で母と介護をしながらどう暮らすのか。


しかし 私の心配をよそに父は、いつの間にかちゃんと居場所を確保してしまった。
老人会では、ワープロでいろいろな資料を作り、取りまとめをし、会長職をこなす。
「なかなか辞めさせてもらえない」とちょっと困り顔で、嬉しそうに愚痴をこぼす。

そしてウチの倍くらい有る畑を母と耕し、植え、育て、収穫し、せっせとおじさんとおばさんになった子供達に野菜を送っている。
私は畑をやっているのでなかなか送ることが出来ず、ちょっと残念そうだが、
去年の夏に「ダイナマイト」というスイカを作って送ってくれた。
あまりにも美味しかったので、ブログにすると言ったら喜んで写真を送ってくれた。
結構新しい品種を試したりもしているようだ。ジャガイモなど私よりずっとずっと以前に赤いジャガイモ(名前は知らない)作って送ってくれた。


父 さく_f0097970_2251860.jpgそしてもう恒例になった「父の切り干し大根」作り。
最初に書いたように、典型的な会社人間だった父がおよそ包丁を持つなどと言うのは、母が入院した時位でそれもかすかな記憶では飯とお味噌汁くらいのものだ。
その父が、大きな体で包丁を握って大根を切っている姿を想像すると、何だかおかしい。


さて今年の出来はといえば、さらに細く洗練された(?)上々のできばえ。
家族だけで食べるのは惜しいような感じさえする。
作り始めた頃は、何だか短くて太くて厚い切り干し大根だった。
なかなか柔らかくならず、時間もかかった。しかし炊きあがった切り干し大根のお味は毎度上々で、何と言っても大根の味がしみるように美味しい。
私たち家族、とりわけ私は近年すっかり虜になっている。
そんな父の切り干し大根は、子供達の心配をよそに母と畑仕事と老人会と旅行という過密スケジュールをこなす元気の印みたいな物なのだ。


70才からの父は、それまで私が全く知らなかった「ちちワールド」を母と共にヒョウヒョウと生きている感じがして、ああこんな風な咲き方もステキだと私は思うのだ。
だから今日のブログは、父が作った切り干し大根とちょっと遅くなって咲いた父ワールドの事なのだ。
by shogame2 | 2007-02-01 22:35 | オイシイもの | Trackback | Comments(8)
Commented by sakko at 2007-02-02 01:04 x
素敵なご両親ですね。
お父様の切り干し大根、うまく出来上がっていますね。
美味しいだろうな。
大根がいっぱいあるので私も作ってみましたが、
こんなにうまく出来ませんでした。
shogame2さんはご両親が健在でいいですね。
Commented by mintbox1 at 2007-02-02 09:20
男の人って一度畑仕事にはまると、女性よりも熱心になるような気が
します。引越し前に借りていた畑でも、男性がほとんどでした。話を
聞くと『奥さんは全然畑に興味を示さない』みたいなことを言ってました。

shogame2さんのご両親は、二人揃って畑仕事をやってらっしゃるん
ですから、幸せなことですよね。ましてや、作った野菜の加工まで完璧に
こなすなんて、素晴らしいと思います。あぁ…うちの両親も、喧嘩ばかり
してないで、二人で畑仕事でもしてくんないかしら。
Commented by ピコパパママ at 2007-02-02 09:39 x
本当に素敵ですねえ・・。
shogame さんの温かいお人柄のルーツが分かりました!
お元気で、なによりですね!!
二親を亡くした時に、私自身、ずいぶんな年でしたのに、一瞬でしたが、孤児になったような気がしました。
でも、いつの間にか、自分の番になりそうな・・・。

Commented by t-haruno at 2007-02-02 20:33
元気で、好きなことにまい進してくれるのが一番ですよね。
しかし、本当に
<仕事>と<子育て>という任務が無くなった時
親というものは、全く別の顔を見せ始めますね。
私の両親は、70代前半。
父が仕事を完全に辞めてから、数年です。
そして、好きなことに突き進む両親(特に父)を見るにつけ
「ああ、私、親のこと、何も知らなかったんだな」と思います。
突き進みすぎて、イラッとさせられることもあるけれど
元気で、生き生きしててくれるのは、とても幸せなことです。
それにしても
切干大根は、これ、売りに出せそうですよね。ホントに美味しそう♪

ところで、カテゴリの<畑のお話2006><2007>って分け方、
こうやって年ごとに分けると、わかりやすくて良いですね!
私も、真似させてもらってもいいでしょうか・・・?
Commented by shogame2 at 2007-02-02 21:33
★sakkoさん★こんばんは
お陰様で私の両親は2人揃って健康なので、子供達はそれに甘えています。いずれは色々難しくなるのかも知れませんが、今元気でやりたいことが沢山あるのは良いなって思います。
切り干し大根この季節なんですね。ブログでも結構見かけます。
全く知らずに「送って〜」って無くなると催促していた私です。
お恥ずかしい・・・。
Commented by shogame2 at 2007-02-02 21:45
★mintboxさん★こんばんは
男畑って有りますよね。明らかに私が作る畑とは違います。
作ることが大切のようで、とっても一生懸命です。
美しさにもこだわる方が多いようですが、父は違うようです。
定年になって、どうなるかと思った父が畑と老人会に手を染め
地域密着を果たしたことは本当に驚きでした。
はじめて、父の立派さを実感したというか。母にも優しくなったような気がします。
mintoboxさんのご両親もきっとそうなりますよ。
どうも年を取ると人間やっぱり優しくなっていくようです。
Commented by shogame2 at 2007-02-02 21:46
★ピコパパママさん★こんばんは
私の家系はどうも長生きの家系のようで、特に父方は、私の祖父も今年七回忌とく驚くべき数字。なんと98歳の大往生でした。
祖母も95歳、曾祖母も93歳。ですからこの方々にならうなら父もまだまだです。
親というのは、いつまでも親なのでとっくに「お爺ちゃん、お婆ちゃん」になっているのを忘れがちです。特に元気だと。
私も親より先にくたびれてしまわないように頑張らないと。と思うのです。
Commented by shogame2 at 2007-02-02 21:57
★harunoさん★こんばんは
父が会社人間だった頃は、無口でとても怖くて今の優しいお父さんとは全然違っていましたから、まず驚いたのは孫が出来たときの変貌でした。そして次に定年後です。
祖父母が、2人で長生きだったので思うのですが、夫婦は出来ることなら一緒に長生きが良いですね。それも元気で。
私も見習って、2人で楽しめること(さしあたって畑?)を仲良く続けられたらと思います。
カテゴリ、お恥ずかしいですがどうぞどうぞ。
カテゴリって、以外と決めるの難しくないですか?これってどこに入るんだろうみたいなこと結構有ります。

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